2013年01月11日

お別れ 2

とっても辛いお別れがありました。



私が乗馬をしていた時代、いつも乗せてくれていた「ラヴィちゃん」。

練習や試合と、いつもその背に乗せてもらっていました。

蹄葉炎という馬にとっては非常に厳しい病気を奇跡的に克服し
茨城の知り合いの乗馬クラブでのんびりと平和な養老生活を堪能すること3年。

ラヴィちゃんは25才になっていました。


馬の年齢を人間に当てはめるのは難しいですが
80〜100才と言われています。


LaVie.jpg


1月10日の夜までは全然元気だったのに
11日の朝、立ち上がれなくなってしまいました。


闘病出来る病気であれば、助ける道を模索しましたが
加齢からくる衰えなので、何も出来ません。


重機を使って、スタッフさんが一生懸命に立たせようとしても
ラヴィちゃんには自分の体重を支える力がありませんでした。


体重が500キロ近くある馬に
寝たきりの生活は出来ません。

血流がうっ血してしまい、
あっという間に壊死が始まります。

私たち人間の力で寝返りをうたせて体制を変えてあげたりという
介護が出来るような体重ではありません。
何とかしてあげたくても
少しでも馬が暴れたら、人間が大怪我を負ってしまいます。


残念ながら、立てない馬にしてあげられる事は1つだけ。




それは、安楽死・・・




馬と一緒にいれば、
いつの日かそういう辛い日が来る事は分かっていました。


ラヴィちゃんも高齢でしたから
そう遠くない未来に、お別れがくる事は分かっていました。


それでも、やはり辛くないはずがありません。



「ラヴィちゃんが立てない」
「安楽死しかない」


そう連絡を受けて、急いでラヴィちゃんの元へと飛んで行きました。



体力が弱り、立ち上がる事が出来ませんが
頭はハッキリしています。

馬の本能で必死に立ち上がろうとするラヴィちゃん。


馬房の壁や床にぶつかり
全身、傷だらけで血も流していました。



「ラヴィ・・・」と駆け寄ると
ブフブフと鼻を鳴らして私の匂いを嗅いでくれました。



「まだ死にたくない!」
「私は立てる!」
「立つの!!」


必死に頑張るラヴィちゃんの声が私の心に届きます。



立とうとしても立ち上がれず
可愛いお顔も何度となく床に打ち付けてしまい
酷く流血していますし
片目は腫れて完全に塞がってしまっています。


細くて綺麗だった脚も
あちこちにブツけて象のように腫れ、流血もしています。



「ラヴィちゃん、傷が増えちゃうから
 そんなに頑張らないで・・・」


頑張ってもう一度立ち上がって欲しいという気持ちはありますが
残念ながら、そんな奇跡は起きないことは明白でしたから
これ以上、傷を増やして欲しくありませんでした。



それでもラヴィちゃんは自分の力を振り絞り続けていました。


疲れてグッタリ横たわるラヴィちゃんに
声をかけて、撫で続けるしか出来ないなんて
本当に辛い時間でした。


「頑張らないで」


それは死を受け入れるしかない・・・という意味でもあるのです。


それはラヴィちゃんに言い聞かせると同時に
自分にも言い聞かせ続け、諦めるための言葉。


立てないだけで、元気なのに。

頭だってハッキリしてるのに。

死にたくないって言ってるのに。

こんなにラヴィちゃんは頑張っているのに。



小動物と違い、
命の火が自然に消えるまで待つ事が出来ない運命。


辛過ぎです。



やがてお別れの時間がやってきました。



獣医さんには、
立ち会わない方が・・・とお気遣いを頂きましたが
無理矢理に死を受け入れなくてはならないラヴィちゃんを放置して
その現実から自分が逃げるなんて出来ません。

ラヴィちゃんの心臓が止まるその瞬間まで
私はラヴィちゃんに話しかけ続け、そして撫で続けました。


ラヴィちゃん、本当に有り難う。



言葉では言い尽くせないほど
多くの思い出がありますし
沢山の事を学ばせてもらいました。


ラヴィちゃんは全く愛想のない子で
いつもツンツンしていて、全然甘えたりしなくて、
触られたりするのも好きじゃなくて、
物凄く気位の高い子だったから
「私の事、好きじゃないんだろうな」なんて思っていたけど
そんな事なかったんだね。良かった・・・


必死に顔を起こして
腫れていない方の目で最後に私を見てくれたよね。
ラヴィちゃんの優しい目、忘れないよ。


本当に、本当に、ありがとう。


天国で、のんびり暮らしてね・・・またいつか会える日まで。

またいつか、ラヴィちゃんの背中に乗せてね。


本当にありがとう・・・大好きなラヴィちゃん。






どうして安楽死?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
これは、本当に仕方がない事なのです。

そして、安楽死は眠るようにスーッとと思われているかもしれませんが
決してそんな事はありません。

獣医さんによると本人的には苦しくはないとの事ですが
身体は暴れるのです。



ラヴィちゃんの安楽死を通じて
保護犬猫たちの処分の事も改めて考えさせられました。

馬はその身体の大きさ故、ラヴィちゃんは安楽死の処置をしましたが
老衰と同じで、寿命を全うしたと言える馬生でした。

センターで処分される犬猫たちは寿命の全うではありません。
ラヴィちゃん同様、
いえ、それ以上に「死にたくない!」って言いながら
処分されているに違いありません。

まして、ラヴィちゃんのようにお薬で短時間に苦痛なく旅立つのではなく
ガス室で苦しみながらの処分だそうです。


人間のエゴの犠牲になる子がゼロになる日が
1日も早くきますように・・・
posted by Jenny。 at 00:00| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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